エアドライヤ パージ空気損失・年間電気代計算

吸着式エアドライヤなどで消費されるパージ空気量から、コンプレッサー相当動力、年間電力量、年間電気代を概算します。 処理空気量に対するパージ率、既知のパージ空気量、改善前後のパージ空気量比較の3つの方法で確認できます。

本ページは、標準状態空気量(Nm³/min, Nm³/h)とコンプレッサー比動力を使う概算ツールです。 実設備では、ドライヤ形式、再生方式、露点設定、負荷率、圧力、メーカー仕様、実測電力を優先して確認してください。 ドライヤ容量選定や保証性能の判定を行うものではありません。



1. 処理空気量とパージ率から概算

処理空気量に対してパージ率を掛け、失われる標準空気量を求めます。吸着式ドライヤの仕様書にパージ率が記載されている場合の一次確認に向いています。





%

kW/(Nm³/min)

h/year

円/kWh

2. 既知のパージ空気量から概算

ドライヤ仕様書や実測からパージ空気量が分かっている場合は、下の入力値を使って電力損失を概算します。単位は上の「標準空気量の単位」を共用します。



kW/(Nm³/min)

h/year

円/kWh

3. 改善前後のパージ空気量を比較

省エネ型ドライヤへの更新、露点設定の見直し、制御方式の変更などで、改善前後のパージ空気量が分かる場合に年間差額を概算します。







kW/(Nm³/min)

h/year

円/kWh


計算結果

-

結果の読み方

  • パージ空気量は、乾燥のために製品空気として使えず失われる標準空気量です。
  • 相当動力は、パージ空気を供給するためにコンプレッサー側で必要になる目安の電力です。
  • 年間電気代は、パージ空気量、比動力、運転時間、電力単価を掛け合わせた概算です。実測入力電力がある場合は、実測値を優先してください。
  • 改善前後比較では、改善後のパージ量が大きい場合は「増加」として表示します。省エネ効果として扱う前に入力条件を確認してください。

使用式

  • パージ空気量 Q_purge [Nm³/min] = 処理空気量 Q_process [Nm³/min] × パージ率 [%] / 100
  • 相当動力 P [kW] = Q_purge [Nm³/min] × 比動力 [kW/(Nm³/min)]
  • 年間電力量 E [kWh/year] = P [kW] × 年間運転時間 [h/year]
  • 年間電気代 [円/year] = E [kWh/year] × 電力単価 [円/kWh]
  • 改善前後の差額 = 改善前年間電気代 - 改善後年間電気代

計算例

処理空気量10 Nm³/min、パージ率15%、比動力6 kW/(Nm³/min)、年間運転時間8,000 h/year、電力単価25円/kWhの場合、 パージ空気量は1.5 Nm³/min、相当動力は9 kW、年間電力量は72,000 kWh/year、年間電気代は1,800,000円/yearです。

入力値の注意点

  • Nm³/minと実流量m³/minは異なります。圧縮後の実体積流量をそのまま入力しないでください。
  • パージ率はドライヤ形式や再生方式で大きく変わります。ヒートレス式、ヒータ式、ブロワパージ式などを同じ値で比較しないでください。
  • 比動力はコンプレッサーの吐出圧力、吸込条件、運転制御、補機、フィルタ差圧によって変わります。
  • 露点を過度に低く設定すると、必要以上にパージ空気や再生エネルギーが増える場合があります。
  • 本計算は電力損失の見える化が目的です。品質要求、露点保証、安全率、圧力損失、保守条件は別途確認してください。

よくある間違い

  • Nm³/hをNm³/minとして入力し、60倍の過大評価になる。
  • 処理空気量ではなくコンプレッサー銘板吐出量をそのまま使い、実負荷より大きく見積もる。
  • ドライヤの消費電力だけを見て、パージ空気を作るコンプレッサー側の電力損失を見落とす。
  • 改善後の露点条件や圧力損失が変わるのに、パージ空気量だけで省エネ効果を判断する。

FAQ

パージ空気量はドライヤの電気代と同じですか?

同じではありません。パージ空気量は、乾燥再生のために失われる圧縮空気の量です。 本ページでは、その空気を作るためにコンプレッサー側で必要になる相当電力と電気代を概算します。 ヒータやブロワなどドライヤ本体の電力は別途確認してください。

パージ率は何%を入力すればよいですか?

メーカー仕様、運転条件、露点設定、再生方式の値を優先してください。一般的な目安だけで決めると誤差が大きくなります。 値が不明な場合は、仕様書や実測流量を確認し、既知のパージ空気量から概算するモードを使う方が安全です。

改善前後比較だけで更新効果を判断できますか?

一次スクリーニングには使えますが、最終判断には不十分です。 ドライヤ本体電力、圧力損失、露点保証、保守費、フィルタ交換、コンプレッサー制御、負荷変動も合わせて確認してください。