Nm³/h⇔m³/h換算・理想気体計算
Nm³/hやSm³/hなどの基準状態流量と、実温度・実圧力での実流量m³/hを理想気体式で相互換算します。 ゲージ圧/絶対圧、温度、分子量から、モル流量や質量流量の概算にも使えます。
このページで扱う範囲
気体の体積流量は温度と圧力で変わるため、単純な体積流量の単位換算とは分けて考える必要があります。 本ページでは理想気体近似により、基準状態流量、実流量、モル流量を概算します。
Nm³やSm³の基準温度・基準圧力は、業界や仕様書により異なる場合があります。 比較や設備仕様の確認では、必ず同じ基準状態でそろえてください。
計算結果
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結果の読み方
- Nm³/hやSm³/hは、指定した基準温度・基準圧力へ換算した気体流量です。
- 実流量m³/hは、実際の温度・圧力条件で配管やダクト内を流れる体積流量です。
- 理想気体計算では、温度は必ずK、圧力は必ず絶対圧で扱います。
- 高圧ガス、凝縮しやすいガス、湿りガスでは、圧縮係数や物性値の確認が必要です。
使用式
Q2 = Q1 × (P1_abs / P2_abs) × (T2_K / T1_K)
Q_actual = Q_ref × (P_ref_abs / P_actual_abs) × (T_actual_K / T_ref_K)
Q_ref = Q_actual × (P_actual_abs / P_ref_abs) × (T_ref_K / T_actual_K)
n_dot = P_abs × Q_actual / (R × T_K)
ここで、圧力はPa(abs)、流量はm³/s、温度はK、R = 8.314462618 J/(mol·K)です。
計算例
- 1 Nm³/h(0℃、101.325 kPa(abs))を20℃、101.325 kPa(abs)の実流量にすると、約1.073 m³/hです。
- 1 Nm³/hを20℃、200 kPa(abs)の実流量にすると、約0.544 m³/hです。
- 25℃、101.325 kPa(abs)、1 m³/hの空気は、分子量28.97 g/molとすると約1.184 kg/hです。
よくある間違い
- ゲージ圧を絶対圧としてそのまま使うと、流量換算が大きくずれます。
- ℃の値をそのまま温度比に使わず、必ずKに変換して計算してください。
- Nm³/hとSm³/hは、基準状態が同じとは限りません。仕様書の定義を確認してください。
- 液体用の体積流量換算だけでは、気体の温度・圧力補正はできません。
- 実ガス、蒸気、湿りガスでは、理想気体近似だけで設計判断しないでください。
FAQ
Nm³/hとm³/hは何が違いますか?
Nm³/hは基準状態に換算した気体流量、m³/hはその温度・圧力での実体積流量です。気体は温度と圧力で体積が変わるため、同じモル流量でも値が変わります。
ゲージ圧で入力できますか?
できます。ゲージ圧を選ぶ場合は、大気圧を加えて絶対圧に直してから計算します。真空側などで絶対圧が0以下になる条件は入力できません。
Sm³/hの基準状態は固定ですか?
固定ではありません。このページでは20℃、101.325 kPa(abs)を標準状態の初期値にしていますが、会社や仕様書により異なることがあります。必要に応じて任意基準を使ってください。
圧縮空気や排ガスにも使えますか?
一次概算には使えます。ただし高圧、湿りガス、凝縮成分を含むガス、圧縮係数の影響が大きい条件では、実ガス物性や仕様書を確認してください。