pH・中和計算
pHから水素イオン濃度・pOH・水酸化物イオン濃度を確認し、強酸・強塩基を当量濃度ベースで中和するための必要量を概算します。 水処理、薬注量、濃度換算、希釈計算の一次確認に使える計算ページです。
このページで扱う範囲
本ページは25℃の水溶液を前提に、pHと強酸・強塩基の当量バランスを概算します。 弱酸・弱塩基、緩衝液、アルカリ度、炭酸系、反応熱、発熱、腐食、薬剤選定、安全な添加手順は計算に含みません。
実際の中和操作では、SDS、社内手順、法令、保護具、換気、温度上昇、添加順序、発熱、飛散を別途確認してください。 未知の排水や混合廃液の処理条件をこの計算だけで決めないでください。
計算結果
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結果の読み方
- pH換算では、25℃での水のイオン積を用いてpOHと[OH-]を概算します。
- 中和量計算では、酸・塩基を当量濃度に直してから、当量が一致する体積を計算します。
- 混合後pHは、強酸または強塩基が過剰に残る理想条件での概算です。中和点付近では実測確認が重要です。
- 実排水、緩衝液、弱酸・弱塩基、炭酸系では、この単純な当量計算だけでは最終pHを判断できません。
使用式
[H+] = 10^(-pH)
pOH = 14 - pH
[OH-] = 10^(-pOH)
酸当量または塩基当量 = 当量濃度 [eq/L] × 体積 [L]
必要中和液量 [L] = 試料の当量 [mol-eq] / 中和液の当量濃度 [eq/L]
計算例
- pH 7では、[H+] = 1×10^-7 mol/L、pOH = 7、[OH-] = 1×10^-7 mol/Lです。
- 1 Lの0.1 eq/L強酸を1.0 eq/L強塩基で中和する場合、必要な塩基量は0.1 L、つまり100 mLです。
- 1000 Lの0.01 eq/L酸性水を0.5 eq/L塩基で中和する場合、必要な塩基量は20 Lです。
- 1 Lの0.1 eq/L酸と0.09 Lの1.0 eq/L塩基を混合すると、酸過剰としてpHは約2.04です。
よくある間違い
- wt%や市販薬液濃度を、そのままeq/Lとして入力しないでください。密度、有効成分、価数を別途整理する必要があります。
- 弱酸・弱塩基や緩衝液に、強酸・強塩基の単純な当量計算をそのまま適用しないでください。
- 計算で出た量を、実設備への直接投入量として扱わないでください。発熱、飛散、撹拌、添加順序、測定値の確認が必要です。
- 理論上の当量一致は、実液のpH 7を保証しません。炭酸、塩、緩衝成分、温度、濃度の影響を受けます。
FAQ
pHから水素イオン濃度を計算できますか?
はい。25℃の水溶液を前提に、[H+] = 10^(-pH) で概算できます。高濃度、非水系、高イオン強度では目安として扱ってください。
中和計算でmol/Lとeq/Lは同じですか?
一価の強酸・強塩基では同じ扱いにできますが、多価の酸・塩基では価数を反映した当量濃度が必要です。迷う場合はeq/Lに換算してから入力してください。
弱酸や緩衝液の中和にも使えますか?
いいえ。このページは強酸・強塩基の当量ベースの概算です。弱酸、弱塩基、緩衝液、アルカリ度、炭酸系のpH制御には使えません。
計算結果をそのまま薬注量にできますか?
できません。薬注では濃度、密度、有効成分、反応熱、安全手順、実測pH、管理基準を確認してください。本ページは一次確認用です。