圧縮空気レシーバータンク容量計算

圧縮空気のピーク需要流量、コンプレッサー供給流量、許容する圧力低下から、必要なレシーバータンク容量を概算します。 既設タンクで何分保持できるか、または圧力回復に何分かかるかの確認にも使えます。

本ページは圧縮空気設備の一次検討用です。実際のタンク選定では、タンクの設計圧力、法規、圧力容器仕様、安全弁、ドレン、圧力制御幅、配管圧損、メーカー資料を必ず確認してください。 計算では空気を理想気体として扱い、温度一定・基準状態換算の概算として整理します。





上の流量単位

同じ流量単位

min



上の流量単位

同じ流量単位



同じ圧力単位

kPa(abs)



%


計算結果

-

結果の読み方

  • 必要タンク容量は、ピーク需要がコンプレッサー供給を上回る不足分を、上限圧力から下限圧力までの圧力幅で補うための概算容量です。
  • 保持時間は、既設タンクがどれくらいピーク不足分を支えられるかを示します。需要流量が供給流量以下の場合はタンク保持時間の計算対象外です。
  • 回復時間は、タンク内の圧力幅に相当する空気量を、正味回復流量で補う時間です。回復中にも使用流量がある場合は、その分を差し引きます。
  • 結果は基準状態空気量(Nm³)に換算して整理しています。実流量や標準状態の定義が異なる場合は、流量条件をそろえてから使ってください。

使用式

タンク内空気を理想気体、温度一定として、圧力幅に相当する基準状態空気量を次のように概算します。

貯蔵空気量[Nm³] = V[m³] × ΔP[kPa] / P_atm[kPa] × T_N[K] / T_receiver[K]

必要容量[m³] = 不足流量[Nm³/min] × 継続時間[min] × P_atm × T_receiver / (ΔP × T_N)

保持時間[min] = 貯蔵空気量[Nm³] / 不足流量[Nm³/min]

回復時間[min] = 貯蔵空気量[Nm³] / 正味回復流量[Nm³/min]

  • ΔP: 上限ゲージ圧と下限ゲージ圧の差
  • P_atm: 大気圧。通常は101.325 kPa(abs)を使います。
  • T_N: 基準温度。ここでは0℃ = 273.15 Kを使います。

計算例

ピーク需要10 Nm³/min、コンプレッサー供給6 Nm³/min、ピーク継続2 min、上限0.8 MPaG、下限0.6 MPaG、タンク内空気20℃の場合、 不足流量は4 Nm³/min、必要タンク容量は約4.35 m³です。

入力値の注意点

  • 上限圧力・下限圧力はゲージ圧で入力します。計算内部では圧力差と大気圧を使って基準状態空気量へ換算します。
  • 圧力幅を大きくすると必要容量は小さく見えますが、実設備では機器の最低必要圧力、圧力変動許容幅、制御設定を確認してください。
  • タンク容量だけでなく、コンプレッサー能力、配管圧損、ドライヤ・フィルタ差圧、漏れ、同時使用率も結果に影響します。
  • タンクは圧力容器です。設計圧力、検査、法規、安全弁、設置条件はメーカー資料や関連基準を優先してください。

よくある間違い

  • Nm³/minと実流量m³/minを混同する。
  • 上限圧力だけで判断し、下限圧力や許容圧力低下を入れ忘れる。
  • ピーク時の同時使用流量や漏れ量を小さく見積もる。
  • 必要タンク容量を、法規・設計圧力・メーカー選定を省略できる保証値として扱う。

FAQ

レシーバータンク容量は大きいほどよいですか?

大きいほど圧力変動は緩和しやすくなりますが、設置スペース、圧力容器仕様、ドレン管理、立ち上がり時間、コストも増えます。 必要な圧力幅とピーク時間を整理したうえで、実機条件に合わせて確認してください。

コンプレッサー供給流量はどの値を入れますか?

需要ピーク時に実際に供給できる圧縮空気量を入力します。カタログの吐出空気量、実測流量、負荷率、圧力条件が異なる場合は、同じ基準状態の流量にそろえてください。

圧力はゲージ圧と絶対圧のどちらですか?

入力する上限・下限圧力はゲージ圧です。大気圧は基準状態空気量へ換算するために使います。高地などで大気圧が大きく異なる場合は、現地条件に近い値を入力してください。

この計算だけでタンクを選定できますか?

いいえ。本ページは容量の一次概算です。最終選定では、圧力容器としての仕様、設計圧力、安全弁、ドレン、設置環境、法規、メーカー資料を確認してください。