圧縮空気漏れ損失・年間電気代計算

圧縮空気の漏れ穴径、供給ゲージ圧、年間漏れ時間、コンプレッサ比動力、電力単価から、漏れ空気量、年間電力量、年間電気代を概算します。 修理や増し締めで漏れ量を削減できる場合の削減見込みも確認できます。

本ページは、理想気体のオリフィス流れを用いた概算です。 穴形状、流出係数、配管内圧の変動、実際のコンプレッサ効率、ロード/アンロード運転、台数制御、ドレン・水分、温度により実際の損失は変わります。 現場の安全手順に従い、漏れ箇所の特定や修理可否は設備管理基準に合わせて判断してください。







例: 0.6〜0.8

h/年

kW/(Nm³/min)

円/kWh

%


計算結果

-

結果の読み方

  • 漏れ空気量は、穴径と供給圧力から求めた標準状態換算の概算流量です。
  • 年間電気代損失は、漏れ空気量を補うために必要なコンプレッサ入力電力を比動力で近似した値です。
  • コンプレッサ比動力は、実機の性能、吐出圧力、吸込条件、制御方式で変わります。分からない場合は実測電力やメーカー資料を優先してください。
  • 修理による削減見込みは、入力した削減率ぶん漏れが減ると仮定した概算です。修理費、停止影響、再発リスクは別途確認してください。

使用式

チョーク流(臨界流)の場合:

m_dot = Cd × A × P0 × sqrt(k / (R × T0) × (2 / (k + 1))^((k + 1) / (k - 1)))

非チョーク流の場合:

m_dot = Cd × A × P0 × sqrt(2k / (R × T0 × (k - 1)) × ((P2/P0)^(2/k) - (P2/P0)^((k+1)/k)))

年間電気代損失:

Cost = Q_N × specific_power × operating_hours × electricity_price

  • Cd: 流出係数 [-]
  • A: 漏れ穴面積 [m²]
  • P0: 上流絶対圧 [Pa]
  • P2: 下流絶対圧。ここでは大気圧 101.325 kPa としています。
  • k: 空気の比熱比 1.4
  • R: 空気の気体定数 287.05 J/(kg·K)
  • Q_N: 標準状態換算流量 [Nm³/min]。本ページでは 0℃、101.325 kPa を基準にしています。

計算例

漏れ穴径1 mm、供給圧力0.7 MPaG、空気温度25℃、流出係数0.65、年間漏れ時間8000 h、コンプレッサ比動力6 kW/(Nm³/min)、電力単価25円/kWhの場合、 漏れ空気量と年間電気代損失を概算できます。小さな穴でも連続漏れでは年間損失が大きくなるため、点検優先度の判断に使えます。

入力値の注意点

  • 供給圧力はゲージ圧で入力します。計算内部では大気圧を加えて絶対圧に変換します。
  • 穴径は丸穴相当の代表値です。亀裂、すき間、継手、ホース劣化では流出係数や有効面積が大きく変わります。
  • 年間漏れ時間は、設備が圧縮空気を加圧している時間を入力します。操業時間と加圧時間が違う場合は注意してください。
  • コンプレッサ比動力は、吐出圧力や制御方式によって変わります。実測電力を使える場合は、別途モーター・設備電気代計算でも確認してください。

よくある間違い

  • ゲージ圧を絶対圧として扱い、流量を過小または過大に見積もる。
  • Nm³/min と m³/min を混同し、比動力の基準と合わないまま電気代を計算する。
  • 小さな漏れなので無視できると考え、年間漏れ時間を掛けた損失額を見落とす。
  • 修理で100%止まる前提にして、他の漏れ箇所や再発リスクを見落とす。

FAQ

このページだけで漏れ量を正確に決められますか?

正確な実測値ではありません。穴径、形状、流出係数、圧力変動、温度、配管内の水分で変わるため、点検・改善優先度を決めるための概算として使ってください。

チョーク流とは何ですか?

上流圧力が十分高く、漏れ穴で流速が音速に達して流量が下流圧力にあまり影響されにくくなる状態です。工場の圧縮空気漏れではチョーク流になる条件が多くあります。

コンプレッサ比動力には何を入れればよいですか?

可能であれば、コンプレッサの実測入力電力を吐出空気量で割った値を使ってください。分からない場合はメーカー資料や設備管理値を確認し、概算値として扱ってください。

漏れ修理の投資回収も計算できますか?

本ページでは削減見込み額までを表示します。投資回収年数を見る場合は、修理費、停止損失、点検工数、再発リスクを別途整理してください。