コンプレッサー動力・比動力計算
圧縮空気流量と比動力から、コンプレッサーの入力電力、年間電力量、年間電気代を概算します。 吐出圧力・吸込条件からの等エントロピー圧縮による概算や、実測電力から比動力を逆算する確認にも使えます。
本ページは省エネ検討や運転条件整理のための概算です。実機の消費電力は、吐出圧力、吸込温度、制御方式、 ロード・アンロード運転、インバータ制御、ドライヤやフィルタの差圧、配管漏れ、メーカー性能曲線により変わります。 最終的な機種選定や保証値確認には、実測値またはメーカー資料を優先してください。
計算結果
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結果の読み方
- 比動力は、基準流量1 Nm³/minあたりに必要な入力電力を表します。値が大きいほど、同じ圧縮空気量を作るための電力が大きくなります。
- 年間電気代は、入力電力、年間運転時間、平均負荷率、電力単価を掛けた概算です。契約電力、基本料金、デマンド料金は含みません。
- 等エントロピー概算モードは、空気を理想気体として扱う簡易計算です。実機の制御方式や中間冷却、圧力損失までは反映しません。
- 実測電力から比動力を逆算すると、既設コンプレッサーの運転状態や省エネ前後の比較に使いやすくなります。
使用式
比動力から入力電力を求める場合:
P = Q_N × SP
実測電力から比動力を求める場合:
SP = P / Q_N
年間電力量・電気代:
E = P × h × load / 100
Cost = E × electricity_price
圧縮条件から概算する場合:
P_iso = m_dot × Cp × T1 × ((P2/P1)^((k-1)/k) - 1)
P_input = P_iso / (eta_iso × eta_motor)
- Q_N: 基準状態の空気流量 [Nm³/min]
- SP: 比動力 [kW/(Nm³/min)]
- P: 入力電力 [kW]
- h: 年間運転時間 [h/年]
- k: 空気の比熱比(1.4)
- Cp: 空気の定圧比熱として約1004.7 J/(kg·K)を使用
計算例
圧縮空気流量10 Nm³/min、比動力6 kW/(Nm³/min)、年間運転時間8000 h、平均負荷率100%、 電力単価25円/kWhの場合、入力電力は60 kW、年間電力量は480,000 kWh、年間電気代は12,000,000円です。
入力値の注意点
- Nm³/minは基準状態へ換算した空気流量です。実流量m³/minと混同すると、比動力や電気代がずれます。
- 吐出圧力はゲージ圧と絶対圧を選べます。ゲージ圧を選んだ場合は、大気圧を加えて絶対圧へ変換します。
- 比動力は吐出圧力、吸込条件、ドライヤ、フィルタ、制御方式、負荷率で変わります。分からない場合は実測電力からの逆算も検討してください。
- 電力単価は従量単価のみを入力します。基本料金や契約電力の影響を含める場合は別途整理してください。
よくある間違い
- Nm³/minとm³/minを同じものとして扱い、圧縮空気量を過大または過小に見積もる。
- ゲージ圧を絶対圧として入力し、圧力比と理論動力を誤る。
- 平均負荷率を100%に固定し、ロード・アンロード運転や停止時間を反映しない。
- 比動力だけで省エネ効果を保証できると考える。実際には制御方式、漏れ、圧力設定、配管差圧も確認が必要です。
FAQ
比動力とは何ですか?
基準状態の圧縮空気流量1 Nm³/minを作るために必要な入力電力です。単位は kW/(Nm³/min) で、コンプレッサーの省エネ比較や運転状態の把握に使います。
圧縮条件からの計算だけで実機電力を決められますか?
決められません。このページの圧縮条件モードは理想気体と等エントロピー圧縮に基づく概算です。実機の性能曲線、制御方式、冷却、圧力損失、補機電力を別途確認してください。
m³/minを入力してもよいですか?
入力はできますが、本ページでは条件換算済みの流量として扱います。実流量を基準状態流量へ換算したい場合は、Nm³/h・m³/h換算ページで条件をそろえてから使ってください。
省エネ効果はこのページだけで判断できますか?
省エネ候補の概算には使えますが、保証値ではありません。漏れ、圧力低減、台数制御、インバータ化、ドライヤ差圧、運転時間の変化を分けて確認してください。