チラー実測COP・システムCOP計算
冷水流量と温度差から冷却能力を求め、チラーの実測入力電力からチラー単体COPを概算します。 さらに冷水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔ファンなどの補機電力を加えて、補機込みのシステムCOPと年間電力量・電気代を確認できます。
このページは実測値を整理するための概算用です。メーカー保証値、性能試験成績書、設備選定、法定試験の代替にはなりません。 流量計・温度計・電力計の測定範囲、測定時刻、運転負荷、冷水・冷却水条件をそろえて確認してください。
このページで分かること
- 冷水側の熱収支から、実際に出ている冷却能力をkW・USRT・kcal/hで確認できます。
- チラー本体だけの実測COPと、ポンプ・冷却塔ファンを含めたシステムCOPを分けて見られます。
- 補機込みで見たときの年間電力量・電気代と、補機が占める割合を一次確認できます。
計算結果
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使用式
- 質量流量 [kg/s] = 体積流量 [m3/s] × 密度 [kg/m3]
- 冷却能力 [kW] = 質量流量 [kg/s] × 比熱 [kJ/(kg K)] × 冷水温度差 [K]
- チラー単体COP = 冷却能力 [kW] / チラー実測入力電力 [kW]
- システムCOP = 冷却能力 [kW] / (チラー実測入力電力 + 補機入力電力合計) [kW]
- 年間電力量 [kWh/年] = 入力電力 [kW] × 年間運転時間 [h/年] × 年間等価負荷率 / 100
- 年間電気代 [円/年] = 年間電力量 [kWh/年] × 電力単価 [円/kWh]
- USRT = 冷却能力 [kW] / 3.5168525
入力値の注意点
- 冷水入口(戻り)はチラーに入る暖かい側、冷水出口(往き)はチラーから出る冷たい側として入力してください。
- 冷却能力kWと入力電力kWは別物です。COP計算では、冷却能力を実測入力電力で割ります。
- 流量計と温度計の測定位置が離れている場合、バイパスや混合の影響で実際の熱収支とずれることがあります。
- 補機電力は、可能であれば同じ時刻・同じ運転状態の実測値にそろえてください。
- 年間費用は従量電力量料金の概算です。基本料金、デマンド料金、季節別単価、燃料調整費、再エネ賦課金は含みません。
計算例
冷水流量100 m3/h、冷水温度差5 K、密度1000 kg/m3、比熱4.186 kJ/(kg K)の場合、冷却能力は約581.39 kWです。 チラー実測入力電力145.35 kWならチラー単体COPは約4.00です。 冷水ポンプ10 kW、冷却水ポンプ8 kW、冷却塔ファン5 kWを加えると合計入力電力は168.35 kWとなり、システムCOPは約3.45になります。 年間3000 h、年間等価負荷率80%、電力単価25円/kWhでは、システム年間電力量は約404040 kWh/年、年間電気代は約10101000円/年です。
よくある間違い
- 冷水入口(戻り)と冷水出口(往き)の温度を逆に入力する。
- 冷凍能力kWを消費電力kWとして扱い、COPを二重に見積もる。
- 補機を含めないCOPと、補機込みのシステムCOPを同じ意味で比較する。
- 瞬時の実測値を年間代表値として使い、季節や負荷率の違いを見落とす。
- 冷水流量、温度差、入力電力の測定時刻がそろっていない。
FAQ
チラー単体COPとシステムCOPの違いは何ですか?
チラー単体COPは、冷却能力をチラー本体の実測入力電力で割った値です。システムCOPは、冷水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔ファンなどの補機電力も含めた合計入力電力で割った値です。
冷水温度差が小さいと何が問題ですか?
温度差が小さいと、温度計の誤差やバイパス、流量の読み違いが冷却能力とCOPに大きく効きます。低ΔTは、過大流量や混合の確認ポイントにもなります。
補機電力が分からない場合はどうすればよいですか?
まずは電力量計、インバータ表示、盤メーター、設備台帳を確認してください。不明な場合は0でも計算できますが、その場合はチラー単体COPに近い結果になり、システム全体の評価としては不足します。
この結果だけで省エネ効果を保証できますか?
できません。このページは一次診断用です。対策判断では、複数時点の実測、冷却水温度、部分負荷、制御状態、保守状態、契約電力、工事費なども合わせて確認してください。