飽和蒸気表・蒸気物性計算

蒸気圧力または飽和温度から、飽和温度、飽和圧力、飽和水エンタルピー、蒸発潜熱、 飽和蒸気エンタルピー、飽和蒸気の比体積を簡易表の線形補間で概算します。 蒸気消費量、フラッシュ蒸気量、ボイラー燃料消費量を計算する前の条件確認に使えます。

このページで扱う範囲

対応範囲は 10〜10000 kPa abs、飽和温度 45.8〜311 ℃ の簡易確認です。 結果は正式な蒸気表やメーカー資料の代替ではありません。詳細設計、保証値、法規・安全判断では、 正式な蒸気表、JIS/ASMEなどの基準、設備メーカー資料、現場条件を確認してください。

過熱蒸気、湿り蒸気の乾き度、ドレン混入、圧力損失、放熱損失はこのページでは計算しません。 圧力計の値を使う場合は、ゲージ圧か絶対圧かを必ず確認してください。







kPa abs

ゲージ圧を選ぶ場合は、入力圧力に大気圧を加えて絶対圧へ換算します。 大気開放に近い標準条件では 101.325 kPa abs を目安にしてください。

計算結果

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結果の読み方

  • 蒸発潜熱 hfg は、飽和水が飽和蒸気になるときに必要な熱量の目安です。
  • 蒸気消費量を概算する場合は、熱負荷を hfg と効率で割って必要蒸気量を求めます。
  • フラッシュ蒸気量を概算する場合は、減圧前後の飽和水エンタルピーと低圧側の hfg を使います。
  • 圧力計の値はゲージ圧で示されることが多く、蒸気表は絶対圧基準で扱うことが多い点に注意してください。

使用式

h_g = h_f + h_fg

rho_g = 1 / v_g

P_abs = P_gauge + P_atm

  • hf: 飽和水エンタルピー [kJ/kg]
  • hfg: 蒸発潜熱 [kJ/kg]
  • hg: 飽和蒸気エンタルピー [kJ/kg]
  • vg: 飽和蒸気比体積 [m³/kg]

計算例

0.7 MPaG、標準大気圧 101.325 kPa abs の蒸気は、絶対圧で約801 kPa absです。 簡易表で補間すると、飽和温度はおよそ170 ℃、蒸発潜熱はおよそ2,050 kJ/kg程度になります。 100 kWの熱負荷を蒸気でまかなう場合、実際の蒸気消費量はこの潜熱と熱効率を使って別途確認します。

よくある間違い

  • ゲージ圧を絶対圧として蒸気表へ入れると、飽和温度や潜熱がずれます。
  • 過熱蒸気や湿り蒸気を飽和蒸気として扱うと、エンタルピーが実条件と合わないことがあります。
  • 蒸気消費量の計算では、潜熱だけでなく熱交換効率、ドレン混入、放熱損失も確認が必要です。
  • このページの比体積は飽和蒸気の目安です。蒸気配管サイズ選定では流量、圧力損失、許容流速も確認してください。

FAQ

飽和蒸気表の値としてそのまま設計に使えますか?

このページは簡易表の線形補間による概算です。詳細設計、保証値、安全弁・圧力容器・ボイラー関連の判断には、 正式な蒸気表、メーカー資料、法規・基準を確認してください。

ゲージ圧と絶対圧はどう使い分けますか?

現場の圧力計はゲージ圧表示が多く、蒸気表は絶対圧基準で扱うことが多いです。 ゲージ圧を選ぶと、入力圧力に大気圧を加えて絶対圧へ換算します。

蒸発潜熱 hfg はどの計算に使いますか?

蒸気消費量、ボイラー燃料消費量、フラッシュ蒸気量、ドレン回収の省エネ効果を概算するときの基礎値として使います。 実務では効率、ドレン温度、過熱・湿り状態、放熱損失も確認してください。