ドレン回収省エネ効果計算
回収ドレン量、回収ドレン温度、補給水温度から、ドレン回収による回収熱量、燃料削減量、燃料費削減額を概算します。 蒸気使用量とドレン回収率から回収ドレン量を推定して計算することもできます。
このページで扱う範囲
この計算は、回収ドレンを補給水の代わりに使える熱量として扱う概算です。
回収ドレンの顕熱を Q = m Cp ΔT で求め、ボイラー効率と燃料発熱量から燃料削減量へ換算します。
実設備では、フラッシュ蒸気、ドレン配管の放熱、回収タンクのベント、ポンプ動力、水処理、腐食、汚染リスクも確認してください。 このページはドレン回収設備の設計保証ではなく、省エネ効果の初期見積もり用です。
計算結果
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結果の読み方
- 回収熱量は、戻りドレンまたは給水が基準温度より高いことで得られる顕熱分の概算です。
- 燃料削減量は、回収熱量、年間運転時間、ボイラー効率、燃料の低位発熱量から求めるため、これらの前提で結果が大きく変わります。
- 燃料費削減額には、配管、トラップ、ポンプ、水処理、保守、設置費は含みません。投資判断では別途確認してください。
- 年間削減額が分かったら、省エネ投資回収・CO2削減量計算で回収年数やCO2削減量も確認できます。
使用式
回収熱量:
Q_recovered = m_dot_condensate × Cp × (T_return - T_makeup)
燃料削減量:
F_saved = Q_recovered × t / (LHV × η)
燃料費削減額:
Cost_savings = F_saved × Price
- m_dot_condensate: 回収ドレン量 [kg/s]
- Cp: 水の比熱 [J/(kg*K)]
- T_return: 回収ドレン温度 [℃]
- T_makeup: 補給水温度 [℃]
- LHV: 燃料の低位発熱量 [J/kg または J/Nm3]
- η: ボイラー効率 [-]
入力で迷いやすい点
- 回収ドレン量は、実際にボイラー給水へ戻せる量を入力します。排水するドレンや汚染リスクがあるドレンは分けて考えます。
- 温度差は、回収ドレン温度と補給水温度の差です。回収途中で冷える場合は、タンクや給水入口に近い温度を使うと安全側です。
- フラッシュ蒸気を回収する場合や密閉回収する場合は、単純な顕熱回収だけでは評価が不足することがあります。
- 燃料費削減額は従量単価だけで概算します。基本料金、保守費、設備投資額、ポンプ動力は含めません。
FAQ
ドレン回収はなぜ省エネになるのですか?
高温のドレンを補給水の代わりに戻すと、給水を加熱するための燃料が減ります。水処理薬品やブロー量の低減につながる場合もありますが、このページでは熱量と燃料費削減に絞って概算します。
回収ドレン温度はどこの温度を使えばよいですか?
ボイラー給水へ実際に戻る位置、または回収タンク出口に近い温度を使うのが実務上は安全です。トラップ直後の温度だけを見ると、配管放熱やタンクベントの損失を見落とすことがあります。
フラッシュ蒸気の効果も含まれますか?
含みません。このページは回収ドレンの顕熱を対象にしています。フラッシュ蒸気を回収・利用する場合は、圧力条件、発生量、利用先、ドレン回収方式を別途確認してください。
ドレン回収率は何を基準にしますか?
蒸気使用量に対して、実際に戻せるドレン量の割合として扱います。工程で蒸気が直接接触する場合や、排水されるドレンが多い場合は、回収率を低めに見積もってください。
燃料削減額を投資判断にそのまま使えますか?
初期検討の目安には使えますが、そのまま保証値にはできません。投資判断では、設備費、保守費、ポンプ動力、水処理、配管放熱、運転時間、燃料単価変動も確認してください。