1. 圧力と温度をそろえる
MPaGかMPa absかを確認し、飽和温度と蒸発潜熱を条件に合わせます。
飽和蒸気物性を確認する飽和蒸気の蒸気圧、飽和温度、蒸発潜熱の関係を確認するためのガイドです。 蒸気消費量計算、蒸気加熱の温度不達、蒸気トラップや凝縮水排出の切り分けでは、 圧力が絶対圧かゲージ圧か、蒸気が飽和蒸気か過熱蒸気か、潜熱をどの値で扱うかが重要になります。
本ページの表は切り分け用の目安です。厳密な蒸気表、ボイラー設計、圧力容器設計、安全弁設定、過熱蒸気や湿り蒸気の詳細物性を代替するものではありません。 実設備では、公式の蒸気表、メーカー資料、設備基準、圧力計の基準、現場計測値を確認してください。
MPaGかMPa absかを確認し、飽和温度と蒸発潜熱を条件に合わせます。
飽和蒸気物性を確認する必要熱負荷と蒸発潜熱から、必要な蒸気流量または蒸気量を概算します。
蒸気消費量を計算する蒸気流量と比体積から、配管流速と必要内径の目安を確認します。
蒸気配管流速を計算する流速と配管内径を確認した後に、末端圧力に影響する直管圧力損失を評価します。
蒸気配管圧力損失を計算する蒸気条件を読むときは、圧力、温度、潜熱を単独で見ず、どの状態の蒸気を扱っているかをそろえる必要があります。 特にゲージ圧と絶対圧の取り違えは、飽和温度や潜熱の見積もりずれにつながります。
次の表は、飽和蒸気の圧力、飽和温度、蒸発潜熱を確認するための概算目安です。 詳細設計や保証値には、正式な蒸気表を使用してください。
| 絶対圧 MPa abs | ゲージ圧の目安 MPaG | 飽和温度の目安 ℃ | 蒸発潜熱の目安 kJ/kg |
|---|---|---|---|
| 0.101 | 0 | 100 | 2257 |
| 0.20 | 0.10 | 120 | 2202 |
| 0.30 | 0.20 | 134 | 2163 |
| 0.50 | 0.40 | 152 | 2108 |
| 0.70 | 0.60 | 165 | 2066 |
| 1.00 | 0.90 | 180 | 2014 |
| 1.50 | 1.40 | 198 | 1946 |
ゲージ圧の目安は大気圧を約0.101 MPaとして差し引いた値です。高精度が必要な場合は、実際の大気圧、計器仕様、使用する蒸気表の基準を確認してください。
蒸気加熱では、蒸気が凝縮するときの潜熱を使って熱負荷をまかなうと考えます。
概算では m_dot_steam = Q_dot / (r × η) として、必要蒸気流量を見積もります。
たとえば同じ熱負荷でも、蒸気圧が変わると飽和温度と潜熱が変わります。 圧力を高くすると温度差を取りやすくなる一方、潜熱は小さくなるため、温度条件と蒸気量を分けて確認します。