FOULING ECONOMICS

熱交換器の汚れ・洗浄効果の採算計算

熱交換器の汚れで総括伝熱係数Uが下がった場合、または熱損失が分かっている場合に、年間の熱損失、費用影響、洗浄費用の単純回収年数を概算します。 洗浄の要否を判断する前に、熱負荷・U値・運転時間・熱単価を同じ基準で整理するための一次確認ページです。

このページはスクリーニング用の概算です。汚れの種類、腐食、閉塞、流量不足、バイパス、洗浄方法の適否、停止リスク、メーカー保証、法令・安全手順までは判定しません。実施判断では、運転データ、点検結果、メーカー資料、社内基準を必ず確認してください。

前提と注意事項

STEP 1

評価方法と条件を選ぶ

熱損失の実測値、U値の低下、または洗浄費用と回収効果から、目的に合う方法を選んで入力します。

熱損失が分かっている場合

熱収支や運転データから把握した損失熱量を、年間費用へ換算します。

基準U値と現在U値から概算する

同じ伝熱面積・LMTDで比較し、U値の低下による熱損失を概算します。

W/(m²·K)
W/(m²·K)
K

U値は同じ基準の実測値または評価値を比較してください。現在U値が基準U値以上の場合は、U値低下による損失を0として扱います。

年間費用へ換算する条件

年間運転時間と熱単価を、同じ運転条件・費用基準で入力します。

h/年
円/kWh-thermal

洗浄費用と回収効果から確認する

実測または別計算で得た年額影響を基に、洗浄後に回収できる費用と単純回収年数を概算します。

円/年
%

FORMULA

評価の考え方

Qref = Uref × A × LMTD

Qloss = max(Qref − Qcurrent, 0)

単純回収年数 = (洗浄費用 + 停止損失) / 回収可能な年間費用

WORKFLOW

判断の順序

まず熱収支・入口出口温度・流量を確認し、LMTDとU値の基準をそろえます。その後、汚れ・スケール・閉塞・バイパス・流量不足などの原因を切り分け、洗浄後の回収可能性を評価します。

LIMITS

設計・保全判断の注意

洗浄費用には薬品、廃液処理、足場、停止、復旧、検査、性能保証などが含まれる場合があります。単純回収年数だけで決めず、安全、腐食、供給信頼性、生産影響も合わせて判断してください。

この結果だけで洗浄の実施を決められますか?

決められません。このページは費用影響の一次概算です。汚れの原因、腐食、漏えい、閉塞、洗浄後の性能保証、停止期間、廃液処理、安全手順を確認して判断してください。

U値が下がると何が起きますか?

同じ伝熱面積・LMTDでは伝熱量が下がります。実際には流量、入口出口温度、バイパス、制御弁、汚れの進行、運転負荷も変わるため、U値だけでなく実測データを併せて確認してください。

熱単価には何を入れますか?

蒸気、温水、冷水、燃料など、実際に失われる熱を補う費用に対応した単価を入力します。電力、燃料、用水、運転条件で単価が異なる場合は、比較対象の基準をそろえてください。

回収率はどのように決めますか?

洗浄後にどの程度性能が回復するかの見込みです。過去の洗浄実績、点検結果、メーカー見解、運転履歴を基に、保守的な値で設定してください。