湿り空気状態値 総合計算

乾球温度、相対湿度、大気圧から、露点温度、絶対湿度、湿度比、水蒸気分圧、湿り空気の比エンタルピー、概算湿球温度をまとめて計算します。 除湿・加湿・外気負荷・冷却塔条件を確認する前の、空気状態の一次整理に使えます。

このページで扱う範囲

本ページは、乾球温度と相対湿度から湿り空気の代表的な状態値を概算するページです。 露点温度と飽和水蒸気圧はMagnus式、湿球温度はStull(2011)近似式を用います。

外部の気象データ取得や空気線図の厳密計算は行いません。 実設備では、設計外気条件、測定値、空調機・冷却塔メーカー資料、制御条件も確認してください。



%



乾球温度は -40〜60℃、相対湿度は0%より大きく100%以下を目安にしてください。 大気圧は湿度比と湿り空気の比エンタルピーに影響します。

計算結果

-

結果の読み方

  • 露点温度は、表面温度がその値を下回ると結露しやすくなる目安です。
  • 絶対湿度と湿度比は、除湿量・加湿量・外気導入負荷を整理するときの水分量指標です。
  • 湿り空気の比エンタルピーは、外気負荷や空調コイル負荷を概算するときの全熱の目安です。
  • 概算湿球温度は、冷却塔や蒸発冷却の条件確認に使えますが、設計湿球温度そのものではありません。

使用式

飽和水蒸気圧(Magnus式):

e_s = 6.112 × exp(17.67 T / (T + 243.5))

水蒸気分圧:

e = RH / 100 × e_s

露点温度:

γ = ln(RH / 100) + 17.67 T / (243.5 + T)

T_dew = 243.5 γ / (17.67 - γ)

絶対湿度:

AH = 216.7 e / (T + 273.15)

湿度比:

W = 0.62198 e / (P - e)

湿り空気の比エンタルピー:

h = 1.006 T + W(2501 + 1.86 T)

  • T: 乾球温度(℃)
  • RH: 相対湿度(%)
  • e_s: 飽和水蒸気圧(hPa)
  • e: 水蒸気分圧(絶対湿度ではhPa、湿度比ではkPaに換算)
  • P: 大気圧(kPa)
  • W: 湿度比(kg/kgDA)
  • h: 湿り空気の比エンタルピー(kJ/kgDA)

計算例

乾球温度25℃、相対湿度50%、大気圧101.325 kPaの場合、 飽和水蒸気圧は約31.674 hPa、水蒸気分圧は約15.837 hPa、 露点温度は約13.868℃、絶対湿度は約11.511 g/m³です。

同じ条件で湿度比は約9.876 g/kgDA、湿り空気の比エンタルピーは約50.309 kJ/kgDA、 Stull近似による湿球温度は約17.998℃です。

よくある間違い

  • 相対湿度は、水蒸気量そのものではなく、その温度での飽和量に対する割合です。
  • 乾球温度、湿球温度、露点温度はそれぞれ意味が違います。冷却塔では湿球温度、結露では露点温度を主に確認します。
  • 湿度比は大気圧の影響を受けます。高地や加圧・減圧条件では圧力条件を確認してください。
  • 湿球温度は近似式による概算です。設計外気条件や設計湿球温度は地域条件・基準・実測値も確認してください。

注意書き

  • 0℃未満の飽和水蒸気圧は、水面基準か氷面基準かで厳密値が変わります。本ページでは概算値として扱ってください。
  • 本ページは空気状態値の一次確認用です。空調機、除湿機、加湿器、冷却塔の最終選定を保証するものではありません。
  • 健康・安全・衛生管理の判断を目的とするページではありません。必要に応じて専門基準や測定器の仕様を確認してください。

FAQ

湿り空気状態値とは何ですか?

温度、湿度、水蒸気分圧、湿度比、エンタルピーなど、湿った空気の状態を表す値です。空調、除湿、加湿、冷却塔条件の整理で使います。

露点温度と湿球温度はどう使い分けますか?

露点温度は結露しやすさの確認、湿球温度は冷却塔や蒸発冷却の条件確認でよく使います。どちらも相対湿度だけでは分からない空気中の水分状態を補います。

絶対湿度と湿度比は何が違いますか?

絶対湿度は空気1 m³あたりの水蒸気量、湿度比は乾き空気1 kgあたりの水蒸気量です。除湿・加湿負荷計算では湿度比がよく使われます。

外気導入負荷の計算にも使えますか?

湿り空気の比エンタルピーや湿度比は外気導入負荷の条件整理に使えます。外気量と室内条件を含めた負荷は、外気導入負荷計算ページで確認してください。