Outdoor Air Load
外気導入負荷計算
外気量と外気・室内の乾球温度、相対湿度、大気圧から、外気導入時の顕熱負荷、潜熱負荷、全熱負荷を概算します。 温度差による顕熱と、湿度比の差による潜熱をエンタルピー差として整理するため、冷却・除湿側だけでなく加熱・加湿側の処理方向も確認できます。 CO2濃度や換気回数から外気量を決めた後、空調機・冷却コイル・加熱コイル側の負荷目安を整理する一次計算として使ってください。
Scope
このページで扱う範囲
本ページは、外気を室内条件まで処理するための空調負荷を、湿り空気のエンタルピー差から概算します。温湿度条件を使うモードでは、同じ設計時刻・同じ大気圧基準の外気と室内条件を入力してください。乾き空気流量・エンタルピー差が既知の場合は、その値から全熱負荷を確認できます。
Boundary
概算の前提
本ページは外気処理負荷だけを扱い、必要外気量、室内発熱、日射、壁体負荷、漏気、熱交換器効率、全熱交換器、バイパスファクター、送風機発熱、部分負荷、制御方式は自動で反映しません。最終的な空調機・コイル選定を保証するものではありません。
使用式
外気導入の全熱負荷:
Q_total = m_dry_air × (h_outdoor - h_indoor)
湿り空気のエンタルピー:
h = 1.006T + W(2501 + 1.86T)
湿度比:
W = 0.62198 × p_v / (P - p_v)
- Q_total: 全熱負荷 [kW]
- m_dry_air: 乾き空気質量流量(kW計算時は kgDA/s)
- h: 湿り空気エンタルピー [kJ/kgDA]
- T: 乾球温度 [℃]
- W: 湿度比 [kg/kgDA]
- P: 大気圧 [kPa]
注意事項
- 正の全熱負荷は、外気を室内条件へ処理するために除去する負荷の目安です。負の値は加熱・加湿側で加える負荷の目安です。
- 顕熱は主に温度差、潜熱は主に湿度比の差による負荷の目安です。顕熱と潜熱の分割は概算であり、厳密なコイル選定では、空気線図、バイパスファクター、装置露点、全熱交換器、再熱、制御条件を確認してください。
- 外気量は実風量として扱います。標準状態換算風量や質量流量と混同しないようにしてください。
- 湿度条件は相対湿度だけでなく、温度と大気圧に依存します。夏季・冬季などの設計外気条件と室内設定条件を同じ評価時点で組み合わせ、外気条件が不明な場合は、露点温度・絶対湿度計算ページで条件を整理してください。
- このページは外気処理負荷の概算であり、室内負荷、人体発熱、機器発熱、日射、壁体負荷、漏気負荷を自動的に合算するものではありません。
FAQ
外気導入負荷とは何ですか?
換気や外気導入によって入ってくる外気を室内条件へ近づけるために必要な空調負荷です。温度差による顕熱負荷と、水分量差による潜熱負荷を、湿り空気のエンタルピー差として合計します。室内発熱や日射などは含みません。
顕熱負荷と潜熱負荷は何が違いますか?
顕熱負荷は空気の温度を変えるための負荷で、主に外気温度と室内温度の差が影響します。潜熱負荷は空気中の水分量を変えるための負荷で、主に外気と室内の湿度比の差が影響します。高温多湿の外気では、温度差が小さくても潜熱負荷が大きくなることがあります。
温度と相対湿度はどの条件を入力しますか?
外気側には対象季節・対象時刻の設計外気条件、室内側にはそのときに維持したい室内設定条件を入力します。相対湿度だけでは水分量を決められないため、温度・相対湿度・大気圧を同じ条件系でそろえてください。
CO2換気量計算とはどう使い分けますか?
CO2換気量計算は、在室人数とCO2濃度条件から必要外気量を求めるページです。このページは、その外気量を導入したときの冷却・加熱・除湿・加湿負荷を概算するページです。まず換気要求から外気量を決め、その風量をここへ入力すると条件のつながりを確認できます。
全熱負荷が負の値になるのはなぜですか?
外気のエンタルピーが室内条件より低い場合、室内条件へ近づけるには熱や水分を加える側になります。そのため、冷却・除湿側の除去負荷を正とした符号では負の値になります。
除湿量や加湿量も分かりますか?
温湿度条件から計算するモードでは、外気と室内条件の湿度比差から水分量差の目安を表示します。詳細な除湿量・加湿量を整理する場合は、除湿量計算や加湿量計算ページも使ってください。
外気量を決める前に確認するページはありますか?
在室人数やCO2濃度が起点ならCO2換気量計算、室容積と換気回数が起点なら換気回数計算で外気量を決めてから、このページで空調負荷を確認してください。
この計算結果だけで空調機を選定できますか?
できません。外気処理負荷の目安には使えますが、実際の空調機選定では室内負荷、送風量、コイル条件、全熱交換器、部分負荷、除湿能力、制御方式、メーカー仕様を確認してください。外気負荷を空調負荷合算へ渡す場合も、各負荷のピーク時刻が一致するかを確認してください。