インバータ省エネ効果計算
ポンプやファンをインバータで回転数制御した場合の年間電力量、電気代削減額を概算します。 三乗則だけでなく、固定揚程・固定圧力成分を含む条件、導入前後の実測電力比較、簡易的な負荷プロファイルにも対応します。
このページで確認できること
流量や回転数を下げたときの電力比、年間削減電力量、年間電気代削減額を概算できます。 ポンプやファンなどの二乗抵抗系負荷では、回転数低下により大きな省エネ効果が出る場合がありますが、 静揚程や固定圧力成分が大きい系では単純な三乗則より効果が小さくなります。
実設備では、ポンプ・ファンの性能曲線、最低流量、振動、冷却、キャビテーション、ダンパ・バルブ開度、制御範囲、インバータ効率も確認してください。 本ページは概算用であり、実際の省エネ効果や設備適合性を保証するものではありません。
計算結果
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結果の読み方
- 年間削減電力量は、基準電力とインバータ制御後の推定電力との差に運転時間を掛けた概算です。
- 固定揚程や固定圧力が大きい場合、流量・回転数を下げても電力は単純な三乗則ほど下がりません。
- モーター銘板容量ではなく、可能であれば実測入力電力や実運転点に近い値を使うと精度が上がります。
- 低速運転では最低流量、冷却、振動、共振、キャビテーション、ファン失速などを別途確認してください。
使用式
固定成分を考慮しない二乗抵抗系の目安:
P2 / P1 ≒ r³
固定揚程・固定圧力成分を考慮する目安:
P2 / P1 ≒ r × (f + (1 - f) × r²)
- P1: 基準電力 [kW]
- P2: インバータ制御後の推定電力 [kW]
- r: 流量比または回転数比 [-]
- f: 固定揚程・固定圧力成分の比率 [-]
- 年間電気代削減額 = 削減電力量 × 電力単価
計算例
基準電力10 kW、流量・回転数比80%、固定成分0%、年間4000 h、電力単価20円/kWhの場合、 電力比は0.8³ = 0.512、削減電力量は19520 kWh/年、電気代削減額は390400円/年です。
同じ条件で固定成分を50%とすると、電力比は0.656となり、削減電力量は13760 kWh/年に下がります。 静揚程や固定圧力がある系では、三乗則だけで過大評価しないことが重要です。
よくある間違い
- モーター定格出力を、そのまま常時消費電力として扱う。
- ポンプやファン以外の定トルク負荷にも三乗則を当てはめる。
- 静揚程、必要圧力、最低流量、バイパス流量を無視して省エネ効果を大きく見積もる。
- 導入前後の実測電力を、流量や圧力条件が違うまま比較する。
- 計算結果をそのまま保証値や投資判断に使う。
FAQ
三乗則だけでインバータ省エネ効果を見てもよいですか?
静揚程や固定圧力成分が小さいポンプ・ファンでは目安になります。ただし固定成分が大きい系では効果を過大評価しやすいため、本ページでは固定成分を入力できるようにしています。
基準電力には何を入力すればよいですか?
可能であれば実測した入力電力を使ってください。モーター定格出力や軸動力から概算する場合は、実際の負荷率や効率との差が大きくなることがあります。
ポンプにもファンにも使えますか?
遠心ポンプや遠心ファンのような二乗抵抗系負荷の概算に使えます。容積式ポンプ、圧縮機、コンベヤなどの定トルク負荷にはそのまま適用しないでください。
投資回収年数も計算できますか?
このページでは年間電力量と電気代削減額までを扱います。投資回収年数を判断する場合は、工事費、機器費、保守費、運転条件の変化も別途整理してください。
実際の削減額とずれる主な理由は何ですか?
流量・圧力条件の変化、固定揚程、制御方式、バイパス運転、インバータ効率、モーター効率、運転時間、電力契約などが影響します。結果は概算として扱ってください。